シュシュブリーズ新馬戦
ゴール前、1頭抜け出し少しフワッとするシュシュブリーズ号

いま、東京に戻りました。
馬もデビュー戦なら自分も出資者としてのデビュー戦。
「記念に。」と思い急遽函館まで見に行きましたが、せっかくなので観戦記を少々。

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ゴールデンウィーク前、入厩直前にNF空港牧場で育成されていた頃には 470kg 超の馬体も、今日パドックで見せたカラダはすっかりシェイプアップされて 442kg で登場。すっかりと競走馬らしくなるもんだと感心していた。
そのパドックでも同じデビュー戦の若馬たちの数頭は、随分と鳴いたり、物見してソワソワしたり、イレ込んだり… となかなか忙しい中、この馬だけは首をグッと下げて少しおとなしくパドックの外目を堂々と周回していた。その様子はJKを乗せても変わることなく、そのまま馬は1番枠ということもあり、まるで他馬を先導するかのような堂々とした佇まいで本場馬へと向かっていった。

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ファンファーレが鳴り、奇数番の馬からゲートに向かうが本馬は少しそれに抵抗する素振りを見せていた。厩舎の話しだと本馬はとても真面目な馬で人にとても従順。通常のゲート練習でも駐立はジッと我慢してゲートが開けばスッと出ていくタイプらしいが、その真面目な性格がここでは逆に災いしたのだろう。馬は敏感であるがゆえ、普段の練習との違いに戸惑い、微妙にそこは影響したようには思う…。

ゲートはモサっと出た分やや遅れたが、それでも軽くおっつけながらテンには4番手。その後、騎手は馬に何か注文を付けている様子は特には見受けられず…。レースは前が飛ばした分、ほんの少し速いペースになるも慌てず騒がず淡々とそのまま好位で直線入り口に向いた。

そこでは既に飛ばした前の3頭のすぐ後ろ、コースのやや内側に進路を取る。
一瞬、「おっ… 詰まるか…」と思ったがJKに慌てた様子はまるでない。
その瞬間、僅かながら8番の馬と9番の馬の間に道が開けた。
すかさず人は馬に指示を出し、馬は瞬時にそれに応えて道をこじ開けた。

直線はジワジワっとした感じだったが、それでもスンナリと突き抜けた。
おそらくJKは計3発程、鞭を入れたと思うが勝利を確信したか最後は流し気味。
どの競走馬でもそうなのだが、馬は1頭になってしまうとそこで「レースは終わった」と勝手に判断してしまう習性があるらしく、本馬も同様に最後はフワッとしてしまったものの、まぁそこはご愛嬌。

結局、 2着馬に1馬身1/4差を付け、0.2秒差の快勝!

牝馬だけに少し余力を残してレースを終えることが出来たのはありがたい。
フジキセキで気性が前向きなトコは新馬戦には向いただろうし、レースっぷりをみているとそのセンスは上々。1戦だけで馬の競争能力なんて計れるわけないのだが、早々に勝ち抜けることが出来たので、以降は馬の成長を促すことに最大の注力をしていただきたいと思っている。

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新馬戦は1着賞金700万円だから諸経費控除後の手取りは出資割合に応じて15万円を下回るくらいだと思うが、そんなことはどうでもよいくらいに、「馬がデビューして、しかもレースに勝つとは!」と、人として感動を覚えた。
本馬も含めて現2歳世代に4頭出資しているので、毎回可能なら走る度に競馬場に見に行こうかとも改めて思った次第。

ま、ホント、楽しいです。

おしまい。